退職者が未経験の仕事に再就職をすると、すぐに当たり前のことに打ちのめされます。それは「経験」というのは凄いものなのだということです。「社畜」なんてヒドイ言葉がありますが、長年一つの会社に勤め、そこで生きてきたという「経験」は実は大変な財産なのです。但し、他の会社に転職した際にはそれは「邪魔」なだけで、少しも役に立たないけどね。

未経験の仕事、先ずは手も足もでないのです。周囲の若い人たちが楽々とこなすことが何もできない。これは凹むし、焦ります。エライことになったぞと。

だから、私はこのブログで繰り返し書いているのです。「絶対の勝算が無い限り、雇用延長を選択して会社に残れ」ってね。つまらない? 居場所がない? 誰にも大事にされない? 馬鹿を言っては困ります。早期退職にせよ、定年退職にせよ、何だか勢いでそれまで勤めた会社と縁を切ってしまった人間たちがその後でどんな毎日を過ごしているか、一度現実を知ることが必要です。何なら私が講演をして、差し上げましょう。講師料は弾んでね。

さてさて、ヨタヨタと、そしてクヨクヨと年甲斐もなく「乙女」に生きている私ではありますが、昨日の帰宅途中、15分程遅延した電車の中でふとあることに気付いたのです。最初は電車を遅れさせた原因を作ったどこかの間抜け(電車のドアに傘を挟んだらしい)のことを頭の中で、キツイ言葉で罵倒していたのが、瞬時に感謝するに至ったのです。ありがとう! これからも適度に傘をドアに挟んでね、但し、私が家に帰った後の電車で。

それで、私は何に気付いたかというと「もう上手くやる必要なんてない」という単純なことなのです。仕事もそう、趣味もそう、カミさんに頼まれるお使いもそう、そのときにできることを与えられた時間の中でやればいい、ということなのです。

それは「XXXのために辛いけど我慢する、歯を食いしばってやる」という考えを止めて、「いつか誰かに『お終い』って言われるまで、上手くはできないけどやり続けるよ」ということなのです。沢山失敗をして、若い人たちに怒られたり、皮肉を言われてもいいんです。私は私ができることをやり続けるだけ。最初っから、ただ「それだけのこと」だったんですけどね。

そんなことを考えていたら、前よりもずっと「腹がくくれた」様に思えたのです。そして、肩の力が少し抜けて、お腹が空いて、ビールが飲みたくなりました。そう、「腹をくくる」というのは静かな心持ちのものだったのです。

元西武ライオンズ監督:森祇晶さん曰く「重要なのは腹をくくるということである。たとえ決断が悪いほうに転んだとしても、自分が全ての責任を持つ心構えがあれば、割り切りも早い」

そうそう、ねこ検定、合格しました。初級ですけどね。愛猫のおーちゃんに報告したところ、よくやったにゃ! と褒めてもらいました。万が一、次に転職をすることがあれば、履歴書の資格欄にこれを書くことにします。これで100%書類選考通過です。んなわけ無いか….

***
ブログランキングに参加しています。よろしければポチっとお願いします。やる気がでます。