高齢者が今どきの「静かに暮らす」若者に尋ねます。「最近の若い人たちは一体、何にお金を使っているんだ? ちゃんと遊んでるの?」って。すると若者はこう答えます、「税金」。よくできた、笑えないジョークです。

今週、我が家に2通の郵便物が届きました。「固定資産税」と「自動車税」の納付書です。併せて、再就職した私の給料の手取り2ヶ月分弱です。「固定資産税」が高額なのか、給料が安いのか、答えは両方なのです。

私の未来予想では「日本の不動産価格はまだまだ高騰する」一方で、高齢者がする様な「誰でもできる仕事はますます賃金が下がる」のです。いつか、私の労働の意味は「税金、特に固定資産税を払うこと」になるかも知れません。

内閣府の令和3年版高齢社会白書(60歳以上を対象にした調査)によれば、
‘経済的な意味で日々の暮らしについて「困っていない」(「困っていない」と「あまり困っていない」の計)と感じている人の割合は全体で63.6%となっている。また、年齢階級別に見ると、70~74歳を除き、「困っていない」と回答した割合が6割を超えており、特に80歳以上では67.4%となっている’ とされています。すげぇな、日本。年寄りはお金に困っていないぞ。

本当かよ?と思いますが、これは「将来」の話ではなく、その年代の高齢者が「日々の暮らし」について回答していることがポイントなのです。つまり、「先のこと」と言われれば、お金も心配だけど、「なんとなくこの年になってみるとお金に困っていないなぁ」ということです。それだけ、高齢者の多くは元気に過ごしているということになります。

60歳~64歳は、ほとんどがまだ働いていて、これまでの貯金やら幾ばくかの退職金もあり、「日々の暮らし」に困ることはありません。
65歳~69歳は、いよいよ年金が支給され、しかもまだ約半数(49.6%)が働いています。年金と合わせると現役世代よりも収入が多いなんて人も「ゴロゴロ」いるハズです。
70歳~74歳であっても、まだまだ3割強(32.5%)が働いています。この層だけが「日々の生活に困っていない」という回答率が6割を切っていますが、それでも58.5%ですから、ほぼ6割です。まだ、生活規模を小さくし切れていないけれど、収入は減ったというところでしょうか。
75歳~になるとさすがに就業率は1割(10.4%)になってしまいます。このあたりが長い長い労働人生の引き際の様子です。年金は「減ることはあっても増えることはない」のですが、恐らくこの頃には生活スタイルも枯れてきて、あまりお金を使わなくなっているのです。

けれど、この「日々のくらしに困っていない」が60%超という何とも幸せな調査結果は、単に「ずっと働き続けているから」ということでもあるのです。この調査でも、この国の特殊事情のことが「しれっ」と触れられています。
‘各国の60歳以上の人に、今後、収入を伴う仕事をしたいか尋ねたところ、日本を除く国の過半数が「収入の伴う仕事をしたくない(辞めたい)」と回答している’ 日本人って、幸せなのやら、不幸なのやら。

高齢者にとっては「健康であること」が一番の関心事で、その理由は「健康を損なうと経済的に困窮するから」という訳です。船乗りや漁師さんではありませんが、私たちは年老いてもなお「板子一枚下は地獄」という危うい状況で毎日を生きていくのです。言い換えると「綱渡り」です。高齢者が健康であり続けるには、少しの緊張が必要だなんてことも言えそうですが、緊張し過ぎて心が病んでしまうかも知れません。不幸だ…

昨夜のライオンズの試合(野球だよ)、ルーキーの18歳の選手が大活躍をしました。プレースタイル、インタビュでの素直な受け答え、そして、試合中の静かな眼差し、本当に素晴らしいものを見せてもらいました。これから、5年、10年、そしてそれ以上に渡って、彼の活躍を応援することができるかと思うとワクワクしてきました。スポーツエリートの集団であるプロ野球で、そんなに上手くいくことばかりではないかも知れませんが、ケガ無く、どんどんと成長していって下さい。いやぁ、本当に感動しました。

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