随分前に新聞をやめてしまっているので、世の中の「論点」が何なのか、きちんと認識ができていません。例え新聞が毎日家に届いても、そのあたりは余り変わらないんですけどね。結局、人間は見たいものを見て、聴きたいものを聴くだけなので。

とは言っても、自分だけ別の時代の別の惑星の上で暮らしているというのも寂しいので、最新の「世界の論点」を整理した本を買ってみました。珍しく借りるのでは「買った」のです。(新しいものが図書館には無かっただけ)

「図解でわかる時事重要テーマ100 2023-2024」(日経HR社)という本なのですが、これ、メインターゲットは就活生、公務員試験の受験生の様子です。ペラペラと本をめくりながら「今の学生は大変だな」と思います。学校を出て、私が就職のために会社訪問をしていたときには、「世界の論点」なんて何も考えていませんでした。そんなの私だけだったのかしらん。

よく分かりませんし、知りたいとも思いませんが、最近は会社に入るにも本人の地頭を図るSPIテストと一般常識テストなるものがあるのだそうです。これらのテストを通して、面接に至るまでの足切りがなされるのだそうです。(正しい?)

この国の様に「人生のチャンスは新卒のタイミングの一度だけ! 就職ではなく就社でその後の人生が決まる」なんてことになっていると、みんな必死になります。私が買った本というのは、こんな風に真剣な人のためのものの様子です。ミンナ、ガンバッテネ。

本は「重要テーマ」「国際社会・経済」「国内政治」「日本経済」「業界・企業」「労働・雇用」「テクノロジー」「社会・環境」「経済の基礎知識」の10の章立てがされていて、ここに合計100の論点が配置されています。

2時間程度、コーヒーを飲みながら、音楽を聴きながら、愛猫を愛でながら、先ずは斜め読みをしました。ウレシイことに、(ほぼ)全ての論点に関して「それなりに適当なことは言える」ことが分かりました。えっへん。まぁ、ここでの「適当」は「いい加減」の方ですけどね。

けれど「へぇ、そうなんだ」と思うことも多々あって、我ながら日々の感度の悪さに呆れたりもしたのです。加えて「自分とは無縁」と思うことも随分とあり、少し寂しい思いもしました。兎にも角にも、この時代に生きているのですから、世界で起きていることに少しはチューニングを合わせた方がよさそうですし、世界を楽しめそうです。

けれど、手に入れた知識や自分の意見を誰に開陳する機会もなく、世界で起きていることに関心を持ち続けるというのは難しいものです。退職者、高齢者の孤独な闘いはまだ始まったばかりです、なんてね。

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