「早退」4回目は、コネ無ツテ無の再就職で利用する求人サービス(サイト)について書いてみます。再び転職をするつもりがなくても、今でも私は時々サイトを覗いてしまうんです。何だか馴染みの喫茶店に入るみたいな感じですかね。尚、今回も長文ごめんなさい!です。大した中身でもないのにね。

さて、求人サービス(サイト)ですが、有名どころだけで、すぐに5社程度の名前が挙がってくると思います。テレビなどのメディアで繰り返しCMが流されている企業です。けれど、こういうところには基本的には中高年の再就職先の情報はありません。もっとも、中高年であってもハイエンドな求人需要はあるのでしょうが、それは、サイトなどで公開されずに、人伝にスカウトがなされたり、会員登録がされたデータベースを求人企業が懸命に検索し、早々にも直接のオファーがなされるのです。
普通の人たちは、(普通の人たちを対象とした)「中高年向けの求人サービス」が幾つかあるので、これらを使うことが必要になります。

先ずは求人サービス事業のビジネスモデルを整理してみます。
◆収入(REVENUE):求人広告掲載課金(含:優先掲載などの追加料金)、採用成約課金(含:エージェント料金)、応募課金 など
◆費用(COST):応募サイト構築/運営、広告媒体作成、エージェントへの成約報酬 など
◆他社との差別化ポイント:求職会員数、優良求職会員数、採用実績、応募実績など
ヒドい言い方をしてしまうと、求人サービスに応募する私たちは求人サービス会社の大切な「経営資源」なのです。どれだけ沢山のサービス利用登録者がいて、その内訳(年齢/居住地/学歴などなど)はどうなっているか、そんなことが求人広告を考える企業に対する営業訴求ポイントになります。

■ 求人サービスの使い方
基本として「3つ」の使い方があると思っています。これはあくまでも「私という利用者」の目線からのもので、きっと、業界では「戦略的な利用プラン」といったものが細分化され開発されているにちがいありません。でも、それを理解する積りはありません。私が思っている様にしか、サービスを使うことはないのですから。また、求人案件は複数の求人サービス(サイト)で同じものが掲載されていることが多いので、私としては、「どこか一つの求人サービス(サイト)」を使えば十分と思います。くれぐれも「中高年の求人」に特化したサービスを利用して下さい。魚のいない池で延々と釣りをすることになってしまいます。

<1>求人案件への応募
企業からの求人情報がキレイに整理されて掲載されています。下に書いた確認点に注意しながら、どんどんと案件のページをめくります。まぁ、「仕事内容」や「条件」の部分で最初のフィルターを掛けると思ったよりも応募したい案件が少ないことに気付きます。応募は求人サイトから氏名などを登録し、「応募ボタン」を押すと、しばらくして、求人企業から応募者に直接連絡が来ます。そこからは求人企業側との間で直接のやり取りが始まります。履歴書/職務経歴書を送付し、書類選考があり、ここで「お祈り」をされなければ面接(最近はZoom面接が主流)があり、その後場合によっては試験(技能知識、社会人適正)があり、ここまでを通過できれば、最後に対面の面接があって、終了です。複数企業への応募を同時並行的に進めることになりますが、この間は「心のお薬」が必要となります。

<2>求職情報の登録/スカウト
求人サービスの会員になり、本人の情報を登録すると、求人企業からスカウトが来るので待っていてね ということなのですが、恐らく何年経っても希望する条件に適った連絡は来ないと思います。それに、中高年の再就職に関しては、こういう一本釣りスタイルで、企業が手間と時間を掛けて会員情報を検索/閲覧するかというと、「しない」と思います。私も若い頃から3年程前まで、この手の登録を何回かしましたが、ただの一度もスカウトなどあったことがありません。私のスペックが低すぎましたかね..

<3>エージェント利用
これも中高年の求人においては、あまり、使えない/発生しない様に思います。そもそも、中高年に関しては、企業側で採用需要が少ないため、エージェントが求職者から企業への売り込みを依頼されても「持っていける先」がなく、本当に求職者のスペックが高い場合を除いてはマッチングができない様に思います。まぁ、美味しそうな求職者を見つけたら、求人サービス企業からエージェントを使いませんかと申し出があるかも知れません紹介した人材が企業に採用された場合の報酬は多額だそうですから。

 

■求人情報での確認点(エラそうだけれど、優先順位付けのクライテリア)
求人情報において、私が念入りに確認したのは次の7項目です。重要と考えた順に書きます。

①仕事内容:中高年の求人、本当にいろんな仕事があって、驚きますよ。「安い給料だけど、社会的な需要がある仕事」の一覧という感じです。改めて、誰かがやってくれているから社会が回っている仕事があることに気付かされます。ひたすらに感謝です。何となく気分で選んでしまうと、当然ながら長続きしませんから、慎重に。

②条件(年齢/資格):今、法で「年齢」制限がある求人をしてはいけないことから、求人サービスでは遠回しに「年齢制限」があることを利用者に匂わせています。「40代~50代活躍」などという表現が求人情報で多出しますが、これは「60代」は応募してもいいけれど、採用が難しいよということを意味しています。私見となりますが、50代と60代の間に明らかに求人数、求人内容の一線が引かれている様に思います。60歳になってから再就職を考えればいいよでは、相当に仕事が限定されてしまう様に思います。また、必要資格をもっていない場合は「気合で乗り切ることはできない」ので、応募するのはムダです。

③定年/雇用期間:いくつまで働く必要があるのかによって、ここも十分に確認をしたいところです。多くの中高年の公的年金支給開始となる65歳までは再就職先で働きたいところです。ちなみに私は、先ずは65歳まで働いて、そのタイミングで「これから、どうするかな」と考えることにしています。尚、年をとればとる程に求人の条件は悪くなります

④待遇:正社員/契約社員(有期・無期)、派遣、アルバイトなど、偽りなくきっちりと明記されています。再就職後に新たにクレジットカードを作ったり、借金をしたり、部屋を借りたりするならば、こだわりが必要かもしれません。よく言われることですが、早期退職前に「こういったこと」は終わらせておいた方が無難です。

⑤福利厚生:「社会保険完備」であるかどうかがポイントです。「健康保険対象となるのか、ならないのか(国民健康保険)」「厚生年金に加入できるのか、できないのか」です。社会保険完備とされている場合は、健康保険料/厚生年金保険料の半額を企業が負担してくれますが、これが無い場合、個人で国民健康保険、国民年金に加入し、その保険料は全額自己負担になります。結構、馬鹿にならない負担金額であり、将来の年金受給額にも(中高年の場合は若干だが)影響があるので、ここは要確認です。求人案件の多くは「社会保険完備」ですけどね。

⑥給与:大切な確認ポイントですが、中高年の仕事で特殊な技能や資格などを求めているもの以外は「(安い給料水準の中でも)給与が高いものはキツイ」ということを覚悟すべきです。キツイのがNGという場合は、給与が低いことに妥協せざるを得ません。まぁ、求人案件を何件か見ている中に「相場」が分かってきますよ。早期退職前の給与と比較して呆然としますが、早期退職後の再就職とはそれを覚悟の上! ということなので、へこたれずに前進あるのみです。まぁ、給与があまりに低いので、働かずに節約/倹約で生き抜くぜという生き方もありますが。無いか…

⑦勤務地:優先順位は低くしましたが、中高年の場合、本人も家族もムリが効かない状態であることから、結構に重要な確認ポイントです。職場が遠いというのは、中高年にとって、それだけで悪い条件の一つだと言えます。ちなみに「安い給料でキツイ仕事」であればある程に、「今日休みますので!」ということは言い出すのが難しいと思います。そういう仕事ほど、現場は「かつかつの人数」で回しているものです。

何だか取り留めもなくだらだらと書いてしまいました。ちなみに私にとって使い勝手がよかったのは、「マイナビミドルシニア」という求人サービス(サイト)で、トップページに「40代50代60代の求人サイト」と明確に宣言がなされています。早期退職を検討されている方、是非、一度のぞいてみることをオススメします。
尚、「生きるために働く」こと以上に、再就職先、次の仕事に強い拘りがある人の場合には求人サービス(サイト)の利用ではなく、自分の実力や人徳に自信をみなぎらせて、更にコネ・ツテを利用し、満足のいく結果を得るべきと私は考えます。

さて、次の「中高年の早退」(第5回)は、改めて、早期退職を考えた際の「選択肢」について、書いてみます。選択肢の中で、私が「自由に生きて、必要なだけ働く」を何故選んだか です。

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