早期退職をして一月ほどして、私はパンを焼き始めました。 もちろん、仕事ではありません。 誰かにもらった1000円分の図書カードがあり、4月のある日に本屋さんで 本を眺めていたときに「1時間で焼けるパン」という本が目につき、 これを買ったのです。価格が丁度1000円だったので、大して中身も見ずに購入したのです。

何だか神さまが「おまえはパンを焼きなさい」と導いてくれた様で うれしくなりました。早期退職をして日も浅く、きっと心が錯乱していたものと思われます。

本に書かれているとおりにパン作りに必要なものを買いそろえ、 私はパンを焼き始めました。 見映えが悪くても、失敗だと思っても最後までやってみると結構に食べられる という本の言葉に勇気付けられ、私は小麦粉をこね、造形し、オーブンでパンを焼きました。

作り始めから一時間が経過し、ひどく見映えが悪いもののよい香りのする「パンらしきもの」が出来上がりました。これを私とカミさん は恐る恐る食べてみました。するとどうでしょう、美味しいのです。私は自らが 作ったパンということで「これは絶対に美味しいぞ」というバイアスがかかっていた訳ですが、疑心暗鬼で最初はパンを指でつついていたカミさんまでが 美味しいと言ってくれたのです。

今では月に数回、パンを焼きます。少しづつ工夫やチャレンジをして、だんだんに 手慣れてきた様に思います。そして、味も随分と美味しくなってきました。 但し、これは腕が上達したのではなく、小麦粉を少し高級なものにしたことが 理由なのですが..

***
ブログランキングに参加しています。よろしければポチっとお願いします。やる気がでます。