土曜日(6/21)から昨日(6/26)まで、何と慌ただしかったことでしょう。ようやく、今日(6/27)は会社をまるっと一日休むことができて、一息ついています。
「それどころじゃない」状況だったのは、私ではなく、カミさんだったのです。先週の金曜日(6/20)から熱が38℃以上あって、しばらく安静にしていたのですが、土曜日の15時過ぎには39℃を超えてしまいました。血中酸素濃度(パルオキシメーターで図るやつ)も85程度まで下がり、完全に呼吸不全の状態。
カミさんは昨年呼吸器の手術をしていて、肺の機能が完全ではなく、体調には十分にケアしていたつもりだったのですが、どうやら風邪をひいてしまったらしく、この状態になってしまいました。それで、だんだんに息も絶え絶えになってきてしまい、慌てて119番に連絡して、救急車の出動をお願いしたのです。
救急隊員の方から、昨年手術をした大きな病院に連絡をしてもらい、ERでの受け入れの了解をいただき、私も救急車に乗って、病院へと向かいました。ERに到着後、カミさんはすぐに処置室に担ぎ込まれ、ベッドに寝かされて、点滴をしながら、幾つもの検査をしました。
程なくしてお医者さんから「今日はこのまま入院です」と告げられました。それから「何でこんな状態になるまで放置していたのか」と言われてしまいました。容態が悪く、処置室から24時過ぎにER内の緊急病棟の個室に移動し、そのまま入院となりました。私だけでなく、親戚の緊急連絡先までを念入りに確認され、万が一に備えました。
取り敢えず、私はいったん家に帰る様にと指示され、25時前に、病院からタクシーで自宅まで帰りました。救急車に同乗してきたので、帰りの足が無かったのです。病院の前にはタクシーが何台も待機していて、病院というのはやはり非日常の場所なのだと思い知らされました。そして、こんな時間まで、病院で働いているお医者さん、看護師さん、警備の人たちなどに、改めて感謝をしたのです。
いつ連絡が来るのではと気が気ではありませんでしたが、翌日(6/21)の11時頃に、カミさん本人から連絡が入りました。昨夜は一晩中、点滴やら投薬やらを続けた結果、朝には容態が落ち着いたので、一般病棟に移ることになったとのこと。よかった、危うく世界で一番大事なものを失うところでした。
何も準備などせずに、いきなり入院になってしまったので、カミさんに必要なものを聞いて、それらを全部旅行用のカバンに詰め込んで、その日(日曜日)の15時過ぎに病院へと行きました。カミさんは思いのほか「普通」の様子でしたが、鼻から酸素を入れていたり、点滴の管が腕に繋がっていたり、パルオキシメーターが指先に固定されていたりと痛々しい姿でベッドで寝ていました。
本当は数日間は、私も家で待機していなければならないのでしょうが、どうしても私以外ではできない仕事があって、しかも、その締切が水曜日にあることをカミさんに説明し、とにかく水曜日までは、午前中会社に行かしてもらうことにしました。
そもそものカミさんの体調悪化の原因となった「風邪」は、私が家に持ち込んだものであることを大反省し、私の配慮不足を悔いました。それと家族や私自身に何かあったときに、「別のことを優先せざるを得ない」様な状態になっていることを、早急に変えねばならないと痛感しました。
特にカミさんの健康状態は今後、今よりも劇的に改善することはないので、それをすべてのことに優先して、生活の仕方を二人して変えねばならないのです。幸いなことに、今回は大事には至らずに、明日(6/28)には退院できることになりましたが、肝心なのは「戻って来た後」なのです。
取り敢えず、よく、二人で話をして、無理なく、何が起きても「望んだとおりの対処」ができる様に、すべてを見直すことにします。特に私の「仕事」については、収入以前の問題として、今回の様なことがあったときでも「身動きが取れない」「仕事を優先する」なんてことが起きてはならないのです。
会社に状況を説明し、働き方、業務の対応状況などについて、こちらの要望が叶わないのであれば、当たり前ですが、退職することになります。代えられないものは、代えられないのです。
年老いて、いろいろと思うようには行かなくなり、痛みや苦しみが身近なものになっていきます。けれど、そんな状況であっても、すべての生き物は、生のある限り「それでも進む」のです。新しい事態を受け入れてて、できるだけのことをして、よたよたと前へ。そんなことを思い知らされました。
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カミさんが入院している間、冷蔵庫にあった食べものをほとんどすべて食べ尽くしてしまいました。卵もありません、野菜もありません、ハムもチーズもありません。買物に行けばいいんでしょうけれど、私も何だか疲れ果ててしまい、会社帰りも真っ直ぐに家に戻り、病院への往復をするだけで精一杯だったのです。
毎日パスタばかり食べていて、イタリア人になってしまいそうです。