今日(9/20)は彼岸の入りで、仕事も休みなので、お昼ご飯を食べてからお墓参りに行ってきました。まだ台風の名残りで時折雨が降るあいにくの天気でしたが、道路も墓地も空いていて、静かな時間を過ごすことができました。墓地のところどころに咲いている彼岸花の赤が雨に洗われて、一層の鮮やかさでした。

退職後は「ゆっくりしたいと思います」などとみんな口をそろえて言います。確かに18ヶ月前に、私もそう言いました。けれど、これ、当事者になって初めて気づくのですが、正しくは「退職後、人それぞれの過渡期があって、それからやっと『ゆっくりできる』」ということだと思うのです。「ゆっくりする」のにも時間が必要だったのです。

私も段々に「ゆっくりすること」に慣れてきて、退職後生活をあれやこれやと「自然体」で楽しめる様になってきました。最近の流行り言葉で言うならば「新しい日常」、私なりの「新しい日常」を粛々と過ごしているのです。大してワクワクもドキドキもないけれど。

NHKさんの取材番組、『“中流危機”を越えて 「第1回 企業依存を抜け出せるか」』(9/18放送)が随分と話題になっている様子です。私も録画してあったものを昨夜見て、いろいろと考えさせられることがありました。

僅か30年前に比べても確実に所得格差は広がっていて、それが固定化し、やがて社会の分断を引き起こし、遂には多くの人にとって希望のない世界がやってくる。既に、個人も国も、これまでの様に「会社」に何もかもを押し付け、依存する訳にはいかなくなっている。会社も重荷に耐えられなくなっている。

そんな一方で、幸せな世代に育ったというだけで、老後を「ゆっくり過ごす」なんて呑気なことを言っている自分はどうしたものかとも思うのです。せめて、同じ時代を生きる人たちへの関心と共感を忘れない様にしなければ… そうでなければ、人でなしになってしまいます。「中流危機」何だか嫌な言葉が流行しそうです。

夏の疲れが出たのか、ここ5日程の間、すっかり脱力してしまい、必要な外出以外は家で眠っているか、ただぼーっと音楽を聴いて過ごしていました。台風もいなくなって、秋の涼しい風が吹いてきたことですし、また、元気を出して自分なりの「新しい日常」に戻りますかね。

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