小さな仕事を積み上げて、必要な収入を得る仕事のスタイルに移行することを「これからの選択肢」として考え始めています。今年は後半に手術を予定していて、その前には体調を整えるために、今の仕事をしばらく休みたいと思っているのです。それに、手術をした後も。

それで「小さな仕事」を斡旋してくれる窓口の一つとして、「シルバー人材センター」への登録をしてみようかと思い、ポツポツと調べ始めています。昔と違って、ネットで検索するだけで、いとも簡単に関連した情報を見つけることができます。

今は「情報の全体像」をつかむために、手当たり次第に「ようつべ」で動画を見ているといったところです。シルバー人材センターに関して視聴することができる動画は、どうやらこんな感じに大別することができます。

①運営側からの事業内容の紹介動画(公益社団法人全国シルバー人材センター事業協会、地域のシルバー人材センター)
②会員による「実態」動画
③シルバー人材センター事業に関する解説動画
④その他(シルバー人材センター事業に関する国会答弁など)

①「運営側からの事業内容の紹介動画」では、どんな仕事があるのか、労働形態はどの様なものか(請負、派遣)、リスクに備えた保険があるのか、などが紹介されます。また、働く立場(会員)、発注する立場、双方からのインタビュ部分にかなりの時間が割かれています。

当たり前ですが、インタビュ内容は、どちらの立場からも「満足している」という肯定的なものとなっています。いわゆる「プロモーションビデオ」ですからね。それで、動画を見ていると、結構、前向きな気分になります。

また、この事業の根幹を成す部分でもあるのですが、動画は主に「高齢者が働くことで得られる生きがい」にスポットライトが当てられており、確実な「収入源」として考えるべきものではないことが暗に語られます。「生きがい」とは「暇を持て余さないこと」であったり、「仲間ができること」であったり、「仕事を通じて社会とつながりを持つこと」といった説明がなされます。

②「会員による『実態』動画」では、(当たり前ですが)やってみたけど、こうだったということが語られます。一概には言えませんが、どちらかと言えば、動画はネガティブな内容の方が多い様に思います。

これはシルバー人材センターが斡旋する仕事に問題があるのではなく、動画をようつべに投稿する様なイケイケの高齢者からすると、シルバー人材センターに登録して働くことには「ネガティブ」な要素が多いということです。

一体、何に対してネガティブなのか。ざっくりと言ってしまえば「収入」ということになります。先にも書きましたが、シルバー人材センターが提供する「仕事」とは「生きがい」であって、「一定額の確実な『収入』」ではありません。「収入」に拘る高齢者からすると、ネガティブというか、そもそもシルバー人材センターは選択肢にはなり得ないことになります。「確実な収入」重視の方々は、民間の求職サイトで職探しが適している訳です。

③「シルバー人材センター事業に関する解説動画」では、事業概要の説明と共に、幾つかの「問題点」が提起され、これが論じられます。どの動画でも「問題点」は大体同じで、「仕事がキツイ」「仕事の品質に問題がある」「賃金が安い」「民業圧迫」「センター職員の離職率が高い」といったあたりのことが語られます。

これ、仕事の斡旋元として「シルバー人材センター」のことを調べている私としては、余り関心がない動画だったりします。別に事業自体を論じたい訳ではないので。それに高齢者や弱者に割り振れる仕事が「キツイ」「賃金が安い」というのは当たり前ですし。

④「その他(シルバー人材センター事業に関する国会答弁など)」、これ、結構に面白くて、視聴するに得るものが多かったりしました。高齢者の人口が増えているにも関わらず、シルバー人材センターへの登録者が減っていおり、一方では厚生労働省から公益社団法人に配布されている予算(補助金)は増えているのだそうです。

シルバー人材センターへの登録者は2009年に79万人だったものが、2021年には68万人になっており、更に減少傾向にあるのだそうです。この理由をどう考えるかという質問に対する厚生労働大臣の答弁は「企業の雇用延長」(高齢者雇用安定法)などが影響している、というものでした。或る意味、今後は企業が高齢者の生活の面倒をみるという国の施策が上手くいっている訳です。

一方で厚労省からシルバー人材センターへの予算(補助金)は、2009年に90億円だったものが、2023年には146億円に増えているのだそうです。その間、センターとしての業績(売上? 登録者数?)が上がっている訳ではないそうです。予算(補助金)が増えている理由としては、今後シルバー人材センターの更なる活用を図るためにいろいろな整備を行っているから、という答弁がありました。

高齢者が働きたいと思ったときの受け皿として、シルバー人材センター、私は頼りにして、期待しているんですけどね。それに、数年前に庭の草むしりをお願いしたことがあったのですが、格安の料金で丁寧な仕事をしていただいたことを思い出しました。今も草むしりとか庭木の剪定とか、大人気だそうですよ。


シルバー人材センター、日程調整ができる日を見つけて、入会説明会に行ってみることにします。動画を見過ぎて「頭でっかち」になっているに違いないので、変なことを妙にピンポイントで質問してしまいそうです。気を付けます。

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