よく見ると我家のキンモクセイに小さな蕾がついています。毎年9月半ばになれば、オレンジ色の小さな花が無数に咲いて、甘くうっとりする香りを辺り一面に漂わせるのです。確か去年は珍しく二度咲きをしたことを思い出しました。あれから、また一年が過ぎたことに驚きます。歳月人を待たず。

結局「しなくてもよい苦労」というのは、「逃れることのできない苦労」です。自らが免れることができない状況を背負いこんでしまっている状況。「見なくてもよい地獄」というのも同じで、当事者は紛うこと無き自分なので「直視せざるを得ない地獄」ということになります。

これまで何度かそんな目にあってきた様にも思いますが、今となっては、さっぱりその「苦痛度」が思い出せません。都合がよい話です。それに他人から見たら、私の思う「苦労」も「地獄」など、取るに足らないということであるかも知れません。まぁ、本物の「地獄」なんて、誰も見たことがありませんから何とも…

早期退職、定年退職をした人が抱く思いの中で、最も多いものが「あんなに頑張ってきたのにコレかよ」だそうです。年老いてからも経済面の必要にかられて働かざるを得ないことは「しなくてもよい苦労をし、見なくてもよい地獄を見ている」のかも知れません。

かなり高齢の方が炎天下で交通警備をしていたり、建物の清掃を無表情で続けているのを見ると何だか辛い思いに駆られます。最近流行りの「自己責任論」では解決できない問題がそこには横たわっている様に思います。

まぁ、上から目線で書いてはいますが、いつまで労働を続けなければならないか、まだはっきりと目途が立っていないという点では、私も同じなんですけどね。何だか長生きしちゃいそうですし。

昨年は不作で数個しかならなかった庭の「かぼす」が今年は沢山の実を付けています。そろそろ収穫してもよいタイミングです。焼き魚にかぼす、鶏のから揚げにかぼす、焼酎の水割りにかぼす… レモンほどに酸っぱくなく、爽やか香りがする小さな柑橘類。これから10月末頃まで贅沢に楽しむことにします。

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