大統領とか、総理大臣とか、大体、部屋の真ん中に向けて机があるじゃないですか。誰かが訪ねて来て、話を聞くといったときに、そうじゃないと都合が悪いですからね。エラくなりたい訳じゃなくて、こういう机のレイアウトに昔から憧れていたのです。
これだと、椅子に座って、何やら思いを巡らすときに、広く部屋の中を眺めることができます。これがいいんですよ。壁に向いて机を置いてしまうと、正面にあるのは「どーん」と壁だけ。少しも気分が晴れません。
ただ、こういう大統領レイアウトにすると、ただですら狭い部屋の中、どこに何を置いても落ち着かなくなってしまうのです。それに、机の上に置いたものを、机の向こう側に転落させるに違いありません。小はエンピツから、大はモニターまで。やっぱり、壁に向かってぶつぶつ言いながら、机に向かうことにします。
結局、土日の間に、ホームベーカリーでパンを2斤焼きました。勿論、土日では食べ切れずに、昨日まで、カミさんとふたりで、せっせとこれを片付けていたのです。それで、これに「懲りた」かと思いきや、今やまったく逆方向に「やる気」が枝を延ばしています。
パンをよりおいしくするために、素人が簡単にチャレンジできる要素は恐らく二つだと思っているのです。一つは小麦粉で、もう一つはドライイーストです。これからしばらくの間は、それぞれを数種類試しては、その中でもベストカップルの組み合わせを探していくことを目論んでいるのです。
ネットで検索すれば、小麦粉もドライイーストも、評判のよいものを幾つも見つけることができます。これに加えて、Amazonの商品レビューを参考にすれば、「候補生」は容易に各3点ほどに絞り込めたりします。この時点で、ほぼ「完璧なパン」の完成は約束された様なものなのです。
ただ、組み合わせ数は3×3=9であり、毎週末必ずパンを焼いたとしても、2ヶ月以上の時間を要することになります。そんなことをしている中に、きっと「最初のうちに食べたパンの味」なんてものはまったく思い出せなくなっているに違いありません。すると、結局は、何が何だか分からなくなって、「焼きたては全部美味しいんだよ」などと言い出すことになるのです。とどのつまり、コスパがよい組み合わせに落ち着く様な気もします。
取り敢えず、AIに訊いてみると、「春よ恋」という北海道産小麦粉の評判がよくて、これには「とかちの野酵母」というドライイーストの組み合わせがよいとのご神託が下りました。取り敢えず、これらをAmazonでポチって、週末からの3連休で、おいしいパン作りに再びチャレンジです。
いよいよ今週も残すところ2日となりました。心身共に、随分と疲労が蓄積して、パンのことしか考えられなくなってしまいました。
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愛猫は相変わらず部屋の床でゴロゴロしているので、それでは冷たかろうと1畳程度の小さなホットカーペットを敷いているのです。この上に全身を乗せているときもあれば、足だけとか、上半身だけとか、いろいろと工夫をしていて、少し目を離すと「おおっ、そう来たか」みたいな状態になっています。最初は「低温火傷になったらどうしよう」と心配していたのですが、それは杞憂に過ぎませんでした。猫ちゃん、恐るべしです。