凡そ1年前、早期退職後の再就職先を探して「求人サイト」を目を皿の様にして眺めて以降、特に転職の思いがなくても「求人サイト」を眺めるのが趣味化しています。世の中にはいろんな仕事があるものです。

私が見ているのはシニア向けの求人サイトなので、所謂「現場キツイ系」の仕事が大半を占めています。求人広告を見ながら「結構にキツイ感じの仕事だなぁ」とか、今でこそ判断がつく様になりましたが、1年前はそのあたりのことがさっぱり分からなかったのです。

だって、「家族的な職場」だの、「空いてる時間を活かしましょう」だの、「お休みもたっぷり」だの、楽しそうなことが書かれているんだもの。まぁ、経験上、仕事内容以外で魅力を訴求する求人って、定着率が低い仕事なのかなと思うのです。

定着率が低い仕事の「求人広告」というのは、1年を通じてずっと掲載がされています。私の様なヘビーユーザともなれば、求人広告のページに出て来るオジサンの画像の笑顔までしっかり覚えてしまいます。いい笑顔なんだよな、「楽しいですよ、毎日」とか言いそうな感じ。

一方で、「或る時期」(3月末退職を見込んだ1月から2月)にだけ出されるものもあります。これは、「雇用上限年齢」に達した社員の退職に伴う人員補充を目的と思われ、その仕事の定着率が高いことがうかがえます。定着率ばかりは面接のときには分からないので、応募者はそのあたりを注意深く見極めねばなりません。だって聞けないでしょ、面接官に「この仕事の定着率は如何でしょうか?」って。

また、求人広告の中でひと際目を引くのが「給料が高い」仕事です。これはほぼ例外なく、「資格」+「経験」がセットになったもので、恐らくこの条件に合う人というのは労働市場において流動化されていないのです。建築士、施工管理技士の資格を持っていて、求人内容と同じ仕事(建設現場の施工管理)の経験者なんていう人です。こういう人は「今の現場」で大事にされていて、他所に行く必要がないのです。うらやましいぞ。

こういう例外を除くと中高年対象の求人の多くは「未経験OK」というものになりますが、応募条件に「『必置資格』の保有者であれば尚よし」という表記されたものがあります。これは不動産系では「宅建主任者」や「管理業務主任者」といったもので、「この資格をもっている人間以外はできない仕事」の求人ということになります。しかし、資格保持者が大量にいる場合には、これが給料にはほぼ反映されないので、応募選考時のアドバンテージ程度というのが実態です。(但し、給料に資格手当が出る場合あり)

それで、「未経験OK」という仕事、即ち「時間と労役だけが要求されるもの」であっても、これを「経験」として更なる転職を図る際に持ち出せる(ポータブル)様にするというのが、きっと、中高年の再就職者としての「鏡」たる振る舞いなのでしょう。具体的には「自分マニュアルの作成」、「関連知識の獲得」、「関連資格の取得」といったことになります。

こんなことができたら、うれしい果実が収穫できそうです。
①次の転職の際に「経験者」という扱いから仕事を始めることができる
②そのことで高い給料を得ることができる
③仕事自体を「きちんと整理されたもの」として体系化することにより、「楽」をして「成果を高める」ことができる

中高年の再就職で始めた「未経験の仕事」であっても、それを自他共に認める「経験」に変えることができれば、まだまだ行けるぜ!ということにならないかなと思う訳です。だって、ただ「時間と労役」に分解されてしまうだけの仕事をし続けるなんて、少し寂しいじゃないですか。

最近、「楽しい」ファーストで毎日を過ごすことを改めて確認した私ですが、「苦労してでも『楽』をする」ことができれば、それは「いらしゃいませ、よろこんで」なのです。そう言えば「庄や」さんにもしばらく行ってないなぁ。「まぐちゃんのコースター」なんだよね。

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