腕時計の秒針が数秒間隔でツツ、ツツと動く様になったので、電池交換をすることにしました。もう10年以上も前に街の「時計屋さん」は廃業してしまったので、何故かタバコ屋さんに時計を預けます。「電池交換します」というアレです。

一週間後、引取に行き、お代は¥1,000なり。大体腕時計の電池寿命は2~3年らしいので、これからまだ何回も、交換をすることになります。20年以上も前に買ったSEIKOの時計、故障もなくスゴイものです。私が90歳まで生きた後も、まだ静かに秒を刻んでいるに違いありません。

最近、ようやく「年寄り」が板についてきたので、そこに至る自分の放浪記?などを備忘のために書いてみます。「あのとき、あんなことを考えていたんだな」というものです。それに、これからだって私の「年寄り具合」は進化/退化していくでしょうから、取り敢えず「あの時点」を記録しておきます。

<1>思い通りにはいかない/いろんな人がいる
結局、誰もが「モードチェンジ」をしなければなりません。そのタイミングは一律に年齢ではなく、それぞれが「生き方を変えるぞ」と直感したときが「その時」と思います。私の場合、59歳で早期退職をして、再就職した当時は「生き方を変える」のではなく「仕事を変える」という思いだったらしく(他人事)、しばらくは余りの変化の大きさに相当戸惑いました。

仕事内容はまったくの未経験で、周囲には誰一人知っている人もおらず、今思えば、随分と無茶をしたものです。中でも驚かされたのは「業界」「業種」が変われば、職場の風習や「人」の気質がまったく異なることでした。

そう、人は環境によって作られるというのは本当です。社会性を疑う様な人、結構いましたからね。それまで35年余りもの間、同質化した人たちに囲まれて過ごした時間は、「幸せ過ぎた」のかも知れません。

この再就職というのは、早期退職前に考えていたプランどおりに実現させたものだったのですが、当時は「上手くいかないなぁ」とよくため息をついたものです。その後、手術を機に、再度の転職をし、今は思いも寄らぬところで仕事をしていますが、正直「やっと、ここまで辿り着いたな」という感じがして、ようやく「モードチェンジ」が完了しました。

私の場合、ここに至るまでの時間(2年半)と経験が「モードチェンジ」には必要なものだったのです。今は「次」がきちんと始まっているので、これを粛々と生きている最中です。

<2>思ったよりも「お金」が掛る
「それまで」と比べて大幅に収入が減ったことにもよるのでしょうが、とにかくフツーに暮らすには「お金が掛かる」ことを思い知らされました。特に逃れることのできない「税金」「車検費用」「光熱費」などには驚かされました。

これもしばらくは呑気に貯蓄を切り崩していたのですが、今はカミさんと二人で、余計なモノは極力買わない様に、随分と購買意識も変わってきました。このことも、実感しないと分からないものでした。そんなに急には生活スタイルは変えられないのです。

<3>平均値、中央値はやっぱり気になる
このブログの中でも「上下、横、後ろを気にせずに前だけを見ていく」なんて潔いことを書いていますが、それでもやはり各種統計の「平均値」「中央値」というのは気になります。「60代の貯蓄額」だの「年金の受給額」だの「60代の給与」だのといったものです。

だから何だということではなく、羨んだり、不平をいう訳ではないんですけどね。統計データと自分を比較して、何となく「まぁ、そんなものでしょう」と思うのです。フツーだな、ということで安心したりするのです。小さいなぁ…

<4>たくさん忘れる、まったく忘れ去られる
チューリップに「神様に感謝をしなければ」という名曲があります。何を感謝するかと言えば、「忘れることを作ってくれたこと」なのです。ここには真理がある様に思います。忘れることをしなければ、頭がパーンと爆発してしまいます。

それで、長らく勤めていた会社のこと、その次に再就職した会社のこと、どちらも恐るべき速度で忘れているのです。特に人の名前。今もお付き合いのある方々を除いては、街中でばったり出くわしても、何となく見覚えはあったとしても、ほぼ確実に名前が出てこないのです。

きっと「やぁ」とか「おう」とか言いながら、会話の体裁を整えるのに必死になることでしょう。自らの痴呆を疑うところですが、その分、新しく出会った人たちの名前を覚えた訳ですから、プラスマイナス「0」ということで。

加えて、「去る者は日日に疎し」のとおり、必然の理として、私ったら「まったく忘れ去られて」しまった様子です。同僚や取引先など、退職した当時は「また、飲みに行きましょう、連絡しますね」なんて無数に言ってもらいましたが、そんなことは殆どありませんでした。

私の人徳の無さを証明するだけの話ですが、まぁ、そんなものなんですよ。それに、逆の立場だったときに、私が退職した方にその後「飲みに行きましょう!」なんて連絡したこと、一度もありませんでしたしね。或る日、思いもよらずに最後の瞬間というのは来るものです。

<5>長くはないが時間はある
「今」を生きる私にとって、最大の資本は「時間」だったりします。「金は無いけど、時間はある」、それを前提にして、いろいろと毎日を漕いでいるのです。何の制約も無しにゲームをするのはツマラナイので、これは意外と楽しかったりします。

とにかく急いで「成す」必要がないので、何を学んでも苦痛ではありません。とにかく大事なことは「続けること」「止めないこと」で、だらだら続けていても20年もすれば、何とかなると信じているのです。気楽なものです。

他にも沢山あったりしますが、今回はこんなところで。

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3連休もあっけなく終わってしまいました。あんなに楽しみに待っていたのに… それで、次の連休は何とGWだったりします。3月の上旬には通院があるので、身を削って(欠勤をして)3連休を作りますけどね。

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