私たちが考える「因果」というのはとても表面的なもので、本当の因果は人知を超えたところで張られた伏線みたいなものなのかも知れません。
まさか、運命の神さまが自らが張った伏線を「投げっぱなし」なんてことはないだろうし、善きにつけ悪しきにつけ、最後はきっちり回収されちゃうんだろうな。多分、こっちは気付きもしないだろうけれど。
さて、大好きなものや場所は「誰にも教えない」に限ります。みんな、誰だってそれぞれに大事にしている「そういったもの」を持っているのですから、何もこちらから「押し売り」をする必要はありません。相手にとっては交通事故みたいなものですよ、これって。
相手がいい人であれば、教えられた以上は「読んでみる」「聴いてみる」「食べてみる」「行ってみる」みたいなことをせざるを得ないと考えて、変なものを背負ってしまいます。あー、面倒くさい。
それに、わざわざお金や時間を使って、それを試した後に、教えてくれた人に正直な感想を話して、嫌われてしまう危険すらあるのです。「そんなに良くなかったよ」とか「もっといいものがあるよ」なんて言おうものなら、相手は完全におかんむりです。何せ「せっかく教えてあげたのに」なんて、身勝手なバイアスが掛かっていますからね。怖い怖い。
だから、被害者を出さないためにも、勝手に自分が不機嫌にならないためにも、「いいなぁ」と思うものを見つけたら、ひっそりと、こっそりと、その世界を楽しむに限ります。そして、逆の立場では、迂闊に誰かに「勧められない」様にしなければなりません。
話を聞くのはいいとしても、うっかり「オレもやってみようかな」とか「行ってみようかな」とか自爆、もしくは自縛しない様に細心の注意を払うことが大事です。相手が粘着質だった場合、次回にあったときや、SMSなどで「あれ、どうだった?」などと聞かれて、本当に詰んでしまいます。「へぇー、そうなんだ」で逃げ切るに限ります。
とにかく、もう大して時間も残っていないのですから、余計なものは背負わないのがよろしい様で。
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何もせず、どこにも行かず、本当に充実した三連休でした。