お店で買い物をして、会計する前に「袋要りますか」ときかれます。それで「下さい」というと、ときたま「有料ですがいいですか」と確認をされることがあります。そんなこと百も承知なので、「いいですよ」と答えます。このやり取りがとてもイヤなのです。
今どき、レジ袋を無料でもらえるなんて思っている訳ないじゃないですか。そんなことを確認するくらいなら、「有料の袋を付けますか?」ときけばよいのです。それとも、よっぽど私って「えっ、袋って有料なの?さっき、ワタシ、下さいって言ったよね。くれるってタダじゃないの?」とか言って暴れる様に見えるのかな。心外です。
学生の頃、結構にいろいろなバイトをしました。パブ(今や死語)のボーイさん、喫茶店の調理、放送局のアシスタント、コンサート会場での物販/警備、デパートのお中元の仕訳、大学の入試監督、大学の新入生向けのビラ配り… 他にも、もっといろいろなことをしては稼ぎました。
苦学生?否、遊ぶお金欲しさでバイトをしていただけなのです。ふざけたものです。その時間を一所懸命勉強していたら、もっと違う人生を歩んでいた様にも思いますが、恐らく何度過去に戻ったとしても、そんな立派な道は選ぶことはないのです。そういうもんですよ。
それで、今思い返すに、バイトって、基本的には「楽しい」ものだったのです。お金をもらうために時間を売っているだけ、という清々しい割り切りがあったから。自己実現なんてものを考えることもなく、出世も昇給もなく、見栄もプライドもなく、奢りも高ぶりもなく。
オジイサンにとって、最も心安らかな仕事への向き合い方は「バイト」なんじゃないかな、ふと、そんなことを思いました。余計なことを考えては自滅するのが、高齢者の習性なので、学生の頃に気分を戻して、「これはバイトだよん」なんて言いながら、肩の力を抜いて、ヘラヘラと働く。
年金+月10万円の給料で、65歳から先も、少し余裕のある生活を過ごそうと考えるならば、これぐらいの脱力具合が丁度いいのかなと思ったりします。バイトでも、仕事内容には手を抜かないけどね。
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そうは言いながらも、今日は朝から額に皺をよせて、懸命に明日締切の仕事をやっつけてしまいました。これで明日は余裕をもって「やり残し」ている仕事に取り掛かれます。少し幸せ。