毎年ソニー生命さんが発表している「シニアの生活意識調査」の最新ページ(2022年)を見ていたところ、「今年、心に響いた歌」というランキングがありました。第1位「糸」(中島みゆき)は知っているものの2位以下を何一つ知りませんでした。少しショック。
改めて、発表されている1位から5位までを書き並べてみます。1位「糸」(中島みゆき)、2位「燦燦」(三浦大地)、3位「残響散歌」(Aimer)、4位「ドライフラワー」(優里)、5位「アルデバラン」(AI)。(出典:シニアの生活意識調査2022(ソニー生命)、2022年9月)
調査のn=1000で、1位の回答数が「9」ということで、恐ろしく回答が分散しているので、果たしてこれがシニアの「流行り」だったのかは何とも分かりません。それで、改めてようつべでこれらの曲を聴いてみたのですが、1位以外は「ほんの僅かも聞いた記憶」がありませんでした。
2位と5位はNHKさんの朝ドラの主題歌なのだそうです。朝ドラに限らず、テレビドラマもまったく見ないからなぁ。最近の「流行の曲」がこういうところから生まれているとするならば、そもそも私には出会いの機会はなかったのでしょうね。
同年代の諸兄は皆似たりよったりと思います(?)が、もはや最新のXX、流行のXXといったものには凡そ縁のない暮らしをしていて、音楽に限らず、洋服も、食べ物も、映画も、小説も、すべてが「偶然に出会ったもの」で何ら問題はありません。
逆に「偶然に出会ったもの」が好ましいのです。時にはそこから深堀をしたりするのもまた楽しい。どこまでも掘れてしまって、幾らでも時間を使ってしまいますが。
海外のインターネットラジオを昔からよく聴いていて、特に「classic rock」と区分されるものがお気に入りです。60年代から80年代くらいまでの間の楽曲で、「面倒くさいスタイル」を振り回さないものが、ここでは朝から晩までずっと流れています。知っている曲と知らなかった曲が半分半分で丁度よい塩梅です。
何も「流行」のもの、「最新」のものを拒絶するつもりはありませんが、これだけ素晴らしい「過去からの贈り物」があると、それを楽しんでいるだけでもお腹がいっぱいになります。ごちそうさまです。
大げさなことを言うと、連綿と続く文明、文化の歴史があって、膨大な量の「作品」(絵画でも本でも音楽でも)が生み出されて、これが今はデジタル化され、インターネットを通じて、世界中の人たちの様々なデバイスで再び目を覚ます。思えば何という幸せな時代に生きていることでしょうか。みんなネット中毒になる訳ですよね。