税務署に行くのが好き!なので、今までe-Taxを使わなかったのですが、今年は少し忙しいので、e-Taxで確定申告をすることにしました。結構に、設定が面倒で、ネット上には怨嗟の言葉が溢れています。まぁ、実際にはそれ程じゃなかったけどね。

医療控除の申告をしたのですが、カミさんと二人、よくもまぁ病院に通ったものです。私の手術があったにせよ、二人で合計40万超はすごいなぁ。

さてさて、よく「実務経験のない資格なんて、何の意味もない」などと言う人がいますが、実際はそうとも言い切れません。「はじめに資格ありき」という仕事も少なくないのです。

確かに、身体を使ったり、感性を磨いて極めていく職人さん的な仕事の場合は、「経験」が無ければ勤まることはありません。また、機械のメンテナンスや設備の管理をするといった「モノ」を相手にする仕事も、「経験」の有無が問われることになります。

けれど、一般的な「事務系仕事」に限っては、どんな内容のものであっても、大抵半年もやっていれば、フツーの人であれば何とかなってしまうので、「経験」が必要というのは「?」と思ってしまいます。多少「クセ」があっても、その後は多少痛い目にあいながら、理解を深めるだけのことですから。

仕事を覚えるまでの数ヶ月を惜しむというのであれば別ですが、その後に何年も働いてもらうのであれば「経験」よりも、人柄、地頭の方がずっと大事な選択基準と思います。それに、会社毎に事務系仕事というのは「やり方」「ルール」「方言」がまったく異なるので、「前の会社はこうだった」なんていうのは邪魔にしかならないこともあったりします。

また、雇う側からすれば、そんな仕事であっても、やはり長く勤めてもらえる方がいい訳で、採用するならお年寄りよりも「若い人」ということになります。なので万人に人気のある「事務系仕事」の求人が、高齢者を対象に出されることは滅多にありません。

つまり、この国の働く人の7割を占めるホワイトカラーの人たちが定年で退職し、更に働こうとした場合、それまでと同様に「事務系仕事」の仕事をしようとしても、どこにもそんな求人などない現実に直面するのです。「雇用延長」を選択するというのは、ひとまずは賢明な選択だったりします。(ワタシは違うことを選んだけどね)

実際に先日、超大手企業でスタッフ系の仕事(事務系)をやってきた人と話をする機会があって、「あの企業で、そんな仕事を長年されてきたのであれば、定年後だって、引く手あまたでしょうね」と尋ねたところ、「転職診断みたいなものをしたら、価値:0でしたよ」なんて笑っていました。そんなものかも知れません。

一方で、何を置いても「資格の保有者だから」と採用されるという仕事もあったりします。対象となる資格は、所謂「必置資格」というもので、事業を行う際に、その企業や事業所にて特定の資格保持者を必ず置かなければならないと法律で設置が義務づけられています。これが、結構に「不足」しているのです。

国が定めた必置資格は凡そ120程度あって、よく知られているものとして、設備系では「電験(電気主任技術者)」、不動産系では「宅建(宅地建物取引士)」なんてものがあります。勿論すべてが国家資格です。

「必置資格」とは別の括りとして「独占業務資格」というのもあって、こちらは凡そ100程度で、所謂「士族」の仕事です。これは、「この資格を持っている人だけができる」という仕事に従事するのに必要な資格です。(これも勿論国家資格)

お医者さん、弁護士さん、会計士さんなど難関の資格が多くなっています。あと、工事や設備の運用の仕事の多くも、独占業務資格がないとすることができません。こちらは「独占業務資格を持っているけど、業務経験はない」ということでは、高齢者での採用は難しいものと思います。

私も幾つか未経験ながらも「独占業務資格」を持っていますが、履歴書の資格欄を埋めるサクラみたいなもので、これを使った仕事に応募したことはありません。応募したところで、ほぼ100%、書類選考で落選となることは明白ですから。

それで、「よその会社では通用しない事務系業務」しかやったことのないお年寄りが、それでもまだ働きたい、少しでも長く条件のよい仕事をしたい、なんて場合のアプローチの一つとして、「必置資格の活用作戦」というのがある様に思っています。

先ずは、がんばって「必置資格」を取得する。それから、求人に応募して「必置資格を持っていますよ」とアピールし、「とは言っても実務経験がないので、しばらくは丁稚奉公させて下さい」と正直にお願いをする。それでOKであれば、先ずは仕事にありついてから、懸命に業務を覚える。そのストーリーを先方に信じてもらう「人間力」が問われそうですけどね。

まぁ、これには幸運にも、或る程度の前任者と「被り」の期間があることが条件だったりします。それで、この場合の「必置資格」というのは、欠員の補充が困難で、難易度もそれなりに高いものでないと、この作戦は成就しないと思われます。それ以前に「そんな仕事したくねーよ」ということであれば、それが最優先事項ですけどね。

特別な受験資格がなくて、この条件に合致する必置資格として思い浮かぶところでは、電験2種/3種とかですかね。数年前に、私も少し齧ってはみたのですが、「こりゃ、片手間では無理だよ」と諦めました。前歯が数本折れましたもの。この資格が取れるくらいなら、そもそも対象業務が未経験なんてことはないか….

結論:自分に極めた技が身に付いていないと、年寄りがそれまでの「経験」や「資格」を売りにしたところで、思う様な「新しい仕事」にはなかなかに就けない。そんな大事なこと、30代くらいに誰か教えてよ。甘えんナヨ!ですよね….

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3連休、楽しかったな。どこにも行かず、何か「目覚ましい成果」も上げられなかったけれど、美味しいものを食べて、だらだらと過ごして。「明日への活力」を得ましたよ。

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