仕事からの帰り道、またしても巨大な月に遭遇しまいました。東の方角、かなり低い位置にあって、霞みがかり白くおぼろに光る月でした。気付かなかったのですが、昨日(10/7)が満月だったんですね。中秋の名月(10/6)、ハーベスト・ムーン(10/7)なんて呼ばれて、人々を魅了した月を遅ればせながら拝めました。うれしいなぁ。

子供の頃からひどく短気で、モノゴトを中途半端な状態にしておくことがずっとできない性分でした。単に修練が足りなかったり、他者がどんな思いでいるかを感じ取ることができなかったりと、周囲の人たちからすると非常に迷惑なイキモノだったのです。

歳を重ねても、この悪癖は収まらずに、自分が主役でもなく、主要なメンバーでもない集まりでも、すぐに「ハッキリさせましょう」みたいなことを言ってしまうという傍若無人な姿を晒していたのです。

それが、流石に最近は少し大人しくなって、「そのままにしておく」ことが段々と増えてきました。自分では?と思うことがあっても、別に自分に危害が加えられる様なことがなければ「そのままにしておく」。自分が必要とは思われない集まりにいても、イヤな思いをさせられることがなければ「そのままにしておく」。

ちょっと気の利いたことをしても、誰にもそんなことを伝えずに「そのままにしておく」。特にこれは大事で、老後の仕事においてまで、まるで本能であるかの様に「自己承認欲」を満たそうしてしまうことを意識して止める。これを続けていると、長いこと体内に貯めていた毒がデトックスされた気がして、気持ちが楽になったりします。「手柄」みたいなものが生じたとしたら、それを全部周囲にバラまいてしまう。

一方で「そのままにしておく」というのは、単に無責任なだけの様にも思えます。もうそんなに長いこと、ここにはいないのだし、出世も昇給もなく、ましてや自己実現なんてことは、もはや頭の片隅にもありません。だから「どうでもいいじゃん」と「そのままにしておく」というのは、同じ根っ子に生えた少し曲がったよく似た植物なのかも知れません。

まぁ、私の頭の中では「どうでもいいじゃん」などとニヒルに構えているつもりはなく、「それを決めるのに相応しい人に判断を任せている」という気持ちだったりするんですけどね。まぁ、実際のところ、あまり両者に違いはない様な気もしますが。

とにかく「そのままにしておく」のも悪くはないな…と思える程に私も成長?をした訳です。優柔不断、煮え切らない態度、どっちつかず、日和見… でもね、そんなオジイサンだって同じ船に乗っていれば、少しは役に立つことだってあるのだから、大目に見て欲しいのです。バリバリに働く人たちからすると、60歳を過ぎたオジイサンなど、そもそも眼中にないでしょうけれど。

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何となく週末、しかも3連休の匂いがしてきました。暑くもなく、寒くもなく、散歩にうってつけの季節です。ゆっくりと1時間ほど歩けば辿り着く大きな川まで、スマホと少しのお金を持って行ってみようかな。河原ではススキの穂が風に揺れて、黄金のさざ波となっているかも知れません。

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