数週間前に買ってきたバジルの苗がそれなりに大きくなりました。そろそろ「摘芯」をするタイミングかなと思ったのですが、念のため、最適なタイミングを知ろうとようつべで動画を見たところ、まだ早いことが分りました。

世の中のあらゆるコトには専門家がいて、その多くの知見がようつべに動画としてあげられています。シャワー付きトイレの交換手順も、火傷の治療法も、ポロシャツをズボンの中に入れるのか/出すのかも、みんなようつべに教えてもらいました。便利で有難い一方で、何も、誰にも教えてあげられることがない自分が「情けないなぁ」と思ったりもします。うん、何もない。

さて、生きている限り、誰もが一日中「決断」をし続けていることになります。朝食のトーストにバターを塗ろうか、それともマーマレードを乗せるか、チーズトーストにするのもいいなぁ。私は最近、シンプルにバターを塗るのが好き。

通勤電車の中でどんな音楽を聴こうか、クラシックの名曲集か、懐かしの80年代ポップスか、それとも「ポヨ~ン」なんて音が流れている環境音楽にしようか。私は最近、学生の頃に聴いていたニューミュージックを聴くのが好き。何だか細胞や血液が若返る様な気がします。

こういうどうでもいいものだけでなく、結構にその後のインパクトが大きい「決断」もあったりします。仕事とか、どこに住むかとか、手術をする/しないとか、お金の運用をどうするとか。それで、これまではこういう「大きめ」の決断に関しても、私、大して時間を掛けずにちゃっと決めてしまっていたのです。

何も決まらない状態にあるのが気持ち悪いのと、どう決断しても、何を選んでも大して変わらないでしょという妙な諦観が心にずっと居座っていたのです。その結果、振り返るに、自分で決めたことの多くが失敗だった様に思えるのです。流石に今となっては「へへへ」と力なく笑うだけですけどね。

それで、今さら63歳の私が何を学んだかと言えば、「決断をしないという決断」という答えがあったんだということなのです。『先延ばしにする』、何となくイメージが悪いのですが、今答えが出せないのであれば、しばらくは樽の中で「寝かせて」おく。

そうすると、いつの間にか「決断が求められたアイテム」自体が消えてしまっている、別の解き方/解決方法が発明されている、極め付けは「決めないで放置しておいたこと」が良い結果を生んでいる。こんなことだって、十分に有り得るのです。というか、そういうことの方が多い様にも思えます。

それでそれで、何でGWのど真ん中でこんなことを書いているかと言えば、これから3年ぐらいで「この国の社会」は大きく変わりそうなので、その3年間を生き延びるだけの財力があれば、無理して何かを決めずに「寝かしておく」という決断がありそうに思っているからなのです。

勿論、ただ「寝かしておく」だけではダメで、いざ社会が変わったときに「期待にそえる」だけの力を貯えておく必要はありますけれど。例えば「仕事」、今の人手不足がいずれ「高齢者」であっても戦力としてカウントする日が来るようにも思えます。

今の様に「介護」「警備」「清掃」「マンション管理」といった仕事だけでなく、ITに明るくて、コミュニケーションにも長けているといった「高齢者」であれば、新たな求人が生まれるかも知れません。だって、これだけ転職が当たり前の世の中であれば、「先が無い高齢者」であっても「定着しない若者」と変わらないのですから。

これ、どこかの誰かが「高齢者の再戦力化」のメソッドを考えて、実践し、結果を出して、「戦力保証」と「ブランド化」(〇〇印の高齢者)をすれば、一気にそんな状況が生まれるかも知れません。勿論、そんなことにはならないかも知れません。所詮、年寄りは年寄りですからね。

けれど、年老いてから無理をして辛い仕事に身をやつすことを決断するならば、「寝かしておいて」、3年後の社会に期待をするというのもアリの様にも思えます。まぁ、財力に余裕があって、ただ遊んでしまうのではなく、その時が来るのを信じて「自分磨き」をし続けるだけの胆力があっての話ですけれど。

私? 私は3年後も今の仕事(会計)をしている様に思います。そして、3年後に「(今とはまったく異なる)高齢者の転職」市場が立ち上がったら、改めて自分は使い物になるのかを社会に問うてみたいと思っているのです。それ以前に今の仕事をクビになっていたり、もう疲れ果てて「隠居」を決め込んでいるかもしれませんけれど。

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図書館で「ブルガリアン・ボイス」のCDを借りてきました。日本のアニメなどでも時折「それらしい」曲が使われていたり、どこか日本の雅楽にも似た響きがあって、「おお、ルーツはここだったのね」などという発見がありました。かなりの異世界感がありますよ、ここには。

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